【北海道介護福祉道場 あかい花代表 菊地雅洋】
4月7日の参院本会議で可決・成立した2026年度の当初予算には、6月からの介護報酬臨時改定に関する予算も含まれており、高市早苗首相は同日の会見で、「経済・物価の動向などを適切に反映した」と述べている。しかし介護報酬臨時改定については、介護支援パッケージ補助金の処遇改善分(12月-5月分)がそのまま介護職員等処遇改善加算に上乗せされるだけで、物価高対応の引き上げは行われない。唯一、物価高に対応して引き上げられ収入増となるのは、介護保険施設の特定入所者介護サービス費の食費基準額が8月から1日100円引き上げられることのみである。
そのため、新年度からのさらなる諸物価値上げなどの影響を受け、介護事業者は非常に厳しい経営を強いられている。この状況に対応するには、施設サービスであればベッド稼働率を低下させないようにしなければならないし、居宅サービスは従前以上に顧客確保に努める必要がある。そして、現在算定漏れとなっている加算をくまなく拾っていかなければならない。そうした上で、27年度の定期介護報酬改定に向けて、事業運営経費の高騰に伴う基本報酬の大幅な引き上げが必要であると訴えていかなければならない。
ところで、26年度は診療報酬の改定が6月に行われるため、診療報酬の新ルールに対応した介護報酬のルール改正も行われる。協力医療機関連携加算の算定要件である協力医療機関と介護保険施設などとで行う定期的な会議の開催頻度については、医療機関側の加算が変更されることから、現行はICTによる情報共有を行う場合は年3回、行わない場合は毎月とされているが、これがICTによる情報共有を行う場合は年1回、行わない場合は原則年3回へと見直される。
また、やむを得ない事情における人員欠如(看護・介護職員およびケアマネ)については現行、1割の範囲内で減少した場合はその翌々月から3割減算とされているが、突発的で想定が困難な事象によりやむを得ない事情が発生した場合、ハローワークの活用などにより職員の確保に関する取り組みを行っている事業所・施設について、1年に1回に限り、3カ月を超えない期間は、介護給付費の減額を猶予する変更も行われる。
これらはいずれも、今年6月からの施行に向けて手続きを進めるとされており、今後の変更通知の発出を注意深く見守って、通知され次第早急に対応ができるようにしていただきたい。
介護保険制度改正とは別に、介護関連の大きな改革も行われる。4月22日に行われた日本成長戦略会議(第4回)で、
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